どこからともなく聴こえてくる風鈴の音に…
夏の粋を感じる頃で御座います。
皆様方はいかがお過ごしでしょうか。
本日は弊社の提携寺院でもあり、日頃からお世話になっております
西尾市上永良町の妙安寺さんに伺わせて頂きました。
此度は日頃のご挨拶に併せて7月初旬にお願いをしておりました
御朱印を頂戴しに参りました。
近年の夏は、まさに酷暑と言うに相応しく・・・
これから夏が本格的に始まって気温が上がっていく事になります。
昔から日本人は夏を少しでも涼しく過ごそうと様々な工夫がみられ、その1つが風鈴ではないでしょうか。
此度は日本における夏の風物詩・風鈴の魅力に触れてみたいと思います。
まずは、風鈴の音が鳴る仕組みと構造について。
一般的な風鈴は、大きく3つの部位に分ける事が出来ます。
・ 鐘 ・ 舌 ・ 短冊
舌とは鐘の内側にある、小さな部品のことで、振り管とも呼ばれます。
その舌の下に、紐などで垂れ下がるのが短冊です。
1. 短冊が風をキャッチ
2. 短冊と紐で繋がっている舌が揺れる
3. 舌が鐘に当たって音が鳴る
風鈴の音が鳴る仕組みはとてもシンプルです。
そして、風鈴の起源は日本ではなく中国であるとされております。
音の鳴り方によって物事の吉兆を占う「占風鐸」。
これが仏教と同時に日本に入って来て、寺院の屋根に吊るされる「風鐸」となり魔除けの意味合いから、その音の聞こえる範囲に住む人々には災いが起こらないと信じられていたそうで御座います。
風鈴という言葉を初めて使ったのは 浄土宗の開祖・法然上人とされ、
重厚感のある風鐸が、現在のような小振の風鈴へと…
時代と共に音色が涼しさを感じさせてくれるための道具へと変化をしていきました。
風鈴は、涼しげな日本の夏を演出してくれます。
風鈴が風に揺れ、音が鳴ると、心なしか涼しくなったという経験はありませんか?
情緒がそう感じさせるのだろうと思いきや、実は・・・
なんと風鈴の音を聞くと、本当に体の表面の温度が2℃程下がることが立証されています。
これは・・・風鈴の音 → 風が吹いた → 涼しい と、
脳が勝手に判断し、末梢神経に命令を出すからだそうです。
ただし、これは風鈴の音と涼しさが結びつく日本人に限った現象かもしれませんね。
此度は日本における夏の風物詩・風鈴の魅力に触れてみました。
暑い夏をともに乗り切るパートナーとして、素敵な風鈴をお迎えしてみても良いのではないでしょうか。
夕顔の花咲く文月。
過ごしやすい夏の夕べ。
どうぞお健やかにお過ごしくださいませ。