紫陽花の紫が日毎に深まる今日この頃。
入梅の折から、蒸し暑い日が続く事でしょう。
暦の上では夏もすぐそこです、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は弊社の提携寺院でもあり、日頃からお世話になっております
西尾市上永良町の妙安寺さんに伺わせて頂きました。
此度は日頃のご挨拶に併せて6月初旬にお願いをしておりました
御朱印を頂戴しに参りました。
「風神雷神図屏風」
日本人であれば誰しも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
江戸時代初期の画家 俵屋宗達の最高傑作とも言われている屏風絵です。
絵自体は見たことがあっても、そこに描かれている風神と雷神がどのような神様なのか知っているという方は少ないのでは…
日本人に馴染みのある風神と雷神について少し触れてみたいと思います。
風の神である風神は、風を吹き出す風袋(かざぶくろ)を持ち、これによって台風のような風災を起こす存在として人々の間で伝承されていきました。
農作物に多大な被害を及ぼすそのような暴風を鎮める為に、人々は風神を祀るようになったと言われております。
風神は神様ですが、どちらかと言うと「妖怪」に近い存在と捉えることができるのかもしれません。
伝承では、農作物に被害を与える暴風・人の体に入って病気を引き起こす風は、すべて妖怪の仕業であると考えられ 病気のカゼを「風邪」と書くのは、邪気による風との説も御座います。
雷神は、稲妻と雷鳴を引き起こす太鼓を持ち、これを打ち鳴らすとされています。
また、学問の神様として知られる菅原道真が死後「天神(雷の神)」になったとされ、信仰の対象になっています。
雷様に関する言い伝えで有名なものに…
「雷様は地上へ降りてきて人のへそを取る」というものがあります。
その際に「くわばら」と唱えれば雷様から逃げられると言われていますが、「くわばら」というのは菅原道真の領地であった「桑原」を指していると言われております。
いずれにせよ、雷神もどちらかというと恐ろしい存在として人々に捉えられていた事がわかります。
大地・水・太陽・空気など、自然は人間にとって欠かせませんが、時には恐ろしい姿になるのが自然です。
特に荒れ狂うと恐ろしいのが風と雷。
せっかく育てている食物も壊滅させてしまう力がありますし、時には人間の命も奪います。
昔の人は風神・雷神を悪神のリーダーとして恐れたんです。
伝承からも、あまり宜しくない印象を受ける方もいるのかもしれません。
始めは悪神ともいわれていた風神雷神ですが…
現代では多くのご利益が受けられる神として知られており、様々な神社等で祀られております。
最後にご利益の代表的なものを5つご紹介して終いにさせて頂きます。
梅雨晴れのからりと明るい夏空を期待しながら・・・
青葉若葉の水無月を、どうぞお健やかにお過ごしくださいませ。