早春の時期を迎え、芳しい沈丁花の香りが春の訪れを告げます。
一雨ごとに春めいてくる事でしょう。
春光天地に満ちる春陽のみぎり、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は弊社の提携寺院でもあり、日頃からお世話になっております
西尾市上永良町の妙安寺さんに伺わせて頂きました。
此度は日頃のご挨拶に併せて3月初旬にお願いをしておりました
御朱印を頂戴しに参りました。
桃の花の季節から今では『桃の節句』という美しい名で親しまれております。
桃には百歳(ももとせ)まで生きられる様にという不老長寿の願い。
しかし、それだけではなく桃には邪気をはらう力があると言われております。
おとぎ話における、鬼退治に行くのが『桃太郎』なのもその為です。
邪気を払う目的の節句が『桃の節句』と呼ばれるようになったのも、自然な流れと言えるのでは無いでしょうか。
そして、過日3月3日はひな祭りで御座います。
正しくは上巳(じょうし・じょうみ)の節句。
暦上の吉日で3月最初の巳という意味ですが、のち3日に定まったとの事。
・人形(ひとがた)・形代(かたしろ)と呼ぶ草木あるいは紙や藁で作った素朴な人形に、自身の災厄を移して海や川に流した祓いの行事と、平安時代に始まるお人形遊び(ひいな遊び)が、長い年月をかけて結びついたのが、現在の『ひな祭り』で御座います。
ひな人形には、生まれた子が健やかで優しい子に育つ様にとの親の願いが込められております。
ひな人形をその子の形代と考えて・・・
「どうぞ災いがふりかかりませんように」
また、「美しく成長して人生の幸福を得られますように」と
あたたかい想いと願いを込めて飾ります。
江戸時代後期の思想家、教育者である吉田松陰さん辞世の句より。
『親思う心にまさる親心』
子が親を思う心よりも、子を思いやる親の気持ちのほうが遥かに深いと。
親からの愛情は深くて当たり前の様でも、いざ自分が親となり我が子と向き合う事で初めて子が如何に愛おしい存在かということに気付くのでは無いでしょうか。
親は月日が経とうとも子供ことは心配なんですね。
何だか・・・考えさせられます。
昨今のコロナ禍におきましても日々緩和状態になります様に、
日々の平穏を願い、この辺りにてお終いにさせて頂きます。
寒暖定まらぬこの頃では御座いますが・・・
桃の蕾がほころぶ弥生を、どうぞお健やかにお過ごしくださいませ。